私たち2人は2021年10月に横浜から田舎に移住しました。
今住んでいるのは、
千葉県の最南端
海と山に囲まれた自然豊かな場所
千葉県館山市です。
2022年2月からレンタル畑で有機野菜を栽培しています。
詳しくは下記のページをご覧ください。

嬉しいことにそのレンタル畑の米農家オーナーさんと仲良くさせていただいています。
そんなことで人手が足りない3月の終わりに1日米農家を体験してきました。
その時の様子をご紹介できればと思います。
米作りの流れ
まず簡単に米作りの流れを整理します。
3月〜
稲苗作り…ビニールハウス内で育苗箱に稲苗を作る
4・5月〜
耕起(田起こし)…カラカラの田んぼをトラクターで耕す
代掻き(しろかき)…田んぼに水を入れた状態でトラクターで耕すことで田植えをしやすくする
6月〜
田植え…田んぼに稲苗を植え付ける作業
7・8月〜
水管理…3日に1回は田んぼを確認し、水が張っている状態をキープ
9月〜
稲刈り…コンバインで収穫
精米…玄米から糠(ぬか)を取ることで白い米へ
今回参加した作業
①稲苗作り

播種機(はしゅき)で育苗箱に稲苗を作る作業です。
*播種機とは小さいベルトコンベアーのような機械
■作業の流れ
お父さんが播種機の中央に座ってハンドルを回転→端から順に育苗箱を乗せる→土を入れる→種を入れる→泥を被せる→育苗箱回収→育苗箱をビニールハウスに並べる
*育苗箱は田植え機にあわせて規格化されている
僕は最も簡単な育苗箱回収作業を担当しました。
一見簡単そうに見えましたが、一定のリズムを崩さないように作業しないといけないので意外と難しかったです。
ビニールハウス内で約15日後に田植え可能な苗になります。
②田植え
この日は3月の終わり。
本来は5月〜6月が田植えの時期ですが、今回は早植えできる品種を植えます。
複数品種を作ることで時期をずらし、長い期間収穫することが可能です。
こちらのトラクター牽引トレーラーで目的の田んぼまで田植え機を移動します。
写真の田植え機の名前は「こまきちゃん」です。
1年間でこの数ヶ月しか使用しませんが、価格は300万程度。。。
次に田んぼに育苗を積んだ軽トラを横付け。
僕は苗取りボードで育苗箱から田植え機に投入します。


米農家はマッチョになる?

米農家体験はかなり重労働で僕は筋肉痛になりました。
一番しんどかったのは、ビニールハウスで育てられた育苗箱を軽トラに運搬する作業です。
丁寧且つ素早くしないといけないため、片手に1箱ずつ運びます。
これを持ち上げて軽トラの棚に入れるのです。
半日で握力が無くなりました。。。
米農家さんは腕っ節の筋肉が必要です。
農業機械は高額?
みなさんは農業機械(トラクター等)の値段をご存知ですか?
僕はこの日まで知りませんでした。
平均的なサイズのトラクターは新車で約700万前後。
小型サイズでも約500万前後です。
こまきちゃんも約300万円。
想像以上に高額じゃないですか?
田舎の道路を走っているトラクターは
外車と同じかそれ以上の価格なのです。
実は隠れた高級車。
まとめ
・新規参入は厳しい
・就農者は減少し続けている
・天候に左右されやすい
・体力必要
上記が米農家を1日体験して実感したことです。
これから米農家を目指す人へ
米農家は稲を育てる土地・トラクターなどの農業機械が必要なため、何もない状態から始めるには多額の初期投資がかかります。
その上、米農家は野菜ほど差別化を図れないため、高単価が狙いづらいでしょう。
また、台風などの天候によって収穫量に影響が出ますし、農業機械に頼れない部分は人力になるため、筋力・体力も必要です。
逆に新潟県の米の名産地などで継ぐ人がいない米農家さんなんかはビッグチャンスです。
本記事を読んでいる方へ
本記事を通して僕がお伝えしたいこと。
高齢化が止まらず減少し続ける米農家さんたちは毎日苦労してお米を育てています。
そのお米を私たちはスーパーで購入し、毎日食べることができるのです。
この生産の過程があることを忘れないでほしいです。
米農家さんが汗水流し、稲が台風を勝ち抜いたできた貴重なお米。
これからそう思ってお米を食べるだけで意識は変わるはずです。
世界が直面するフードロス問題、
そう遠くはない食糧危機、
それらに対して私たちができること。
生産者に感謝して余すことなく美味しくいただきましょう!
本記事がみなさんの心に届けば嬉しいです。